【開発ヒストリー#1】炭酸飲料ディスペンサーとして業界初の「家庭用ペプシサーバー」(2000年~)

2022.6.10
【開発ヒストリー#1】炭酸飲料ディスペンサーとして業界初の「家庭用ペプシサーバー」

JAPANペプシから2000年記念の販促品として約2万台の数量限定で生産され、現在でもマニアから支持を受ける隠れた人気商品です。レトロな外観にお馴染みのPEPSIのロゴが目を引く「ペプシサーバー」は、2000年度に広告代理店である株式会社東急エージェンシーの企画をもとに弊社で製品開発を行いました。

monoマガジンの表紙を飾った当時の紙面

当時は通常の製品開発では考えられないスピードで開発をせねばならず、結構厳しいスケジュールでしたが、当時炭酸飲料の家庭用サーバーは前例がなく、企画の新規性や面白さに惹かれ挑戦することにしました。

短時間でありましたが機構アイディアから図面作成、ワーキングプロトタイプ、検証実験、試作、量産手配までをおこないました。

量産品は工場で約2万台製造しましたが、量産前の30台は社内で制作をおこないました。木型をもとに筺体を作成し社長自ら塗装、社員全員で組み立てやロゴのメッキ貼りまで行いました。

 
当時社内で行った検証実験や機構設計、試作の画像

さらにペプシを安定的に注ぐためには空気を容器内に取り込むことが必要ですが、空気穴をあけるとペプシが逆流して吹きこぼれる可能性があるため、空気を取り込みつつ逆流しない構造を開発しました。気温が上昇すると炭酸が膨張し容器が爆発してしまう可能性もあったので、安全に圧力を外へ逃がすためにはどのような機構にするか様々な工夫が必要になりました。 

量産前の社内の製作画像、当時の現物を見ながら語る(株)フォルム代表の松本

我々のデザイン部ではレバーの形状を楔形にし、一定以上の圧力がかかってもバルブが開くようしたり、ノズルの先端に円柱状のバルブ弁をつけて炭酸の圧力で外に漏れないようにすることで解決できました。何よりも家庭で使用するサーバーですので、安心安全に使用できるということと、また、洗浄しやすくするなど製品としてのユーザビリティを大切にしました。製品は一歩間違えれば重大な事故につながりかねません。さまざまなリスクを想定した上で検証を重ね安全性を立証しながら開発を行います。また構造が複雑になりすぎても良い製品とは言えない為、極力シンプルにし、使い勝手の向上にも努め、その新規性が認められ特許を取得することも出来ました。